せんだい演劇工房10-Box

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「まなぶ☆からだー演劇と表現ー」

※平成30年度のお申込受付は終了いたしました

舞台芸術における、身体表現――その表現を開花させるには。せんだい演劇工房10-BOXでは、幅広い演劇や身体表現にかかわる「表現力」を、より豊かにする体験型の講座を開きます。
講座では、さまざまな角度から演劇にアプローチするために、異なる分野の講師を招き、表現技法や発想力、トレーニングの仕方を、「体験=からだ」を使って学びます。

  

※上記の画像をそれぞれクリックすると、PDFファイルにて閲覧できます。

興味のある講座だけをまなぶこともできますし、VOL.1~4すべての講座をまなぶことで、伝統から現代の表現、西洋と日本の表現などを、幅広く体験することができます。
優れた講師と出会い、自らの挑戦を経て、あなたの感性はよりいっそう研ぎ澄まされ、表現の軸は太くしなやかになるでしょう。刺激により気持ちとからだに変化が生まれ、振り返りや発見が、今後の活動の推進力につながるかもしれません。
​表現を深く、かつ多角的に学びたい意欲のある方ならば、これまでの知識や経験にかかわらずご応募いただけます。
この夏、この機会に焦点を合わせて、表現の可能性に取り組んでみませんか。


1 講座ラインナップ

<VOL.1> からだを探るワークショップ――ただ、立つことから始めてみよう

マイムをベースにした身体訓練や、喋らない時のからだのありよう、そしてただ立ってみる、ただ歩いてみる、ただ喋ってみます。
何が格好良くて、何が格好わるいのか、何が許せて、何が許せないのか――。自らの内側から発せられるものと感覚との誤差を、このワークショップでは実感してください。イメージした動きを再現出来るからだ、止まれるからだ。それら自由なからだを、マイムを通して探っていきます。
からだを動かすことに苦手意識のある方は、その苦手がどこからくるのか、探ってみませんか。

講 師:小野寺 修二(演出家/カンパニーデラシネラ主宰)、藤田 桃子(俳優)
日 時:2018年8月18日(土)14:00~17:00、8月19日(日)14:00~17:00(2日間通し)
定 員:20名
会 場:せんだい演劇工房10-BOX box-1

 

小野寺氏 撮影:石川純

【カンパニーデラシネラ】
2008年、小野寺修二によるセルフユニットとして始動。演劇、ダンス、マイムを融合したフィジカルシアター(身体と物の演劇)的要素をもつカンパニーとして注目を集めている。
「水と油」時代に確立した手法を元に、普遍性を見据えつつ「物語」を削ぎ落とした、身体表現による新たなイメージの世界の提唱を目指す。
カンパニー設立以降、『ある女の家』『異邦人』『ロミオとジュリエット』などの新作を次々と発表し、精力的に活動を展開。海外公演の他、瀬戸内国際芸術祭にて野外劇『人魚姫』を発表するなど、劇場内にとどまらないパフォーマンスにも積極的に取り組む。また、小中学校巡回公演など次世代へのアプローチ活動も多数。

 

<VOL.2> まちを旅する戯曲講座――場所にまつわる物語を書く

この講座では3日間かけて短い脚本を書きあげます。
講座内容はまず身近な場所で脚本の舞台になりそうな場所をさがします。次にその場所をよく観察します。そしてその場所でどんな物語があれば面白いか想像を膨らませます。具体的には「どんな人」が「どんな会話」をするかを想像し、それを脚本になるまで練り上げてゆきます。書き上げた作品は講評を受けた後書き直しを行い、講座の最終日には脚本の舞台にした場所を再訪して朗読会を行う予定です。
ものをつくる上でのとても重要な観察力と想像力が養われる講座です。演劇経験のないかたも大歓迎です。ご興味のある方はぜひご参加ください。

講 師:ごまのはえ(劇作・演出・俳優)
日 時:2018年8月24日(金)18:00~21:00、8月25日(土)10:00~19:00、8月26日(日)10:00~15:00(3日間通し)
定 員:10名
会 場:せんだい演劇工房10-BOX box-3,4ほか

撮影:清水俊洋

【ごまのはえ】
1977年大阪府枚方市生まれ。1999年劇団「ニットキャップシアター」を設立。劇団代表。劇作・演出・俳優を担当。京都を創作の拠点に、日本各地で公演を続けている。
主な作品は『愛のテール』(OMS戯曲賞大賞)『ヒラカタ・ノート』(OMS戯曲賞特別賞ならびに新・KYOTO演劇大賞)。
また劇団での活動のほかに、各地の公共ホールと協同で作品を創作したり、茂山千五郎家への新作狂言の執筆なども行っている。
京都造形芸術大学講師。(一社)毛帽子事務所所属。(一財)地域創造派遣アーティスト。


<VOL.3>世界を作る言葉――声という楽器を生かして

朗読は声の表現の基本です。まっさらな状態で、的確に読むとはどういうことでしょうか。物語の主人公が置かれた環境や立場を考えて、その上で自然な発話とは何かを、この講座では考えていきます。そうして、言葉との距離を物語に沿って考え、作品に向き合うことを、実感としてまなびます。
声は楽器。そして朗読は、“最小の、そして最大の表現”です。舞台や映画のようなセットがなくとも、そこに体すらなくとも、声と言葉だけで世界を織り上げることができます。アーティストとしての、技術に留まらないプラスアルファの部分も含めて、朗読の表現を伝えていきます。

講 師:池澤 春菜(声優、エッセイスト)
日 時:2018年9月1日(土)14:00~17:00、9月2日(日)14:00~17:00(2日間通し)
定 員:20名
会 場:せんだい演劇工房10-BOX box-1

【池澤 春菜】
ギリシャ生まれ。声優、エッセイスト。アニメ、外画、ナレーション、舞台と幅広く活躍。
朗読を“最小の、そして最大の表現”とし、作品を表現する役者・アーティストとして活動を展開している。
声優の代表作に、『爆走兄弟レッツ&ゴー!!』星馬豪・大神マリナ、『とっとこハム太郎』ロコちゃん・トラハムちゃん、『マリア様がみてる』島津由乃、『ケロロ軍曹』西澤桃華、『ONE PIECE』ケイミーなど。
また、狂言方の能楽師・茂山逸平との二人舞台『向田邦子名作劇場』(三越劇場)では、朗読を披露した。
著書に、第48回星雲賞受賞の『SFのSは、ステキのS』のほか、『乙女の読書道』『最愛台湾ごはん』『はじめましての中国茶』がある。朝日新聞、ダ・ヴィンチ、WEB本の雑誌、S-Fマガジンに連載中。


<VOL.4>能の神髄――モノノフの振る舞い、スリアシの呪縛

能をご覧になった方によくお誉め頂くのが、能の所作の様式美です。
間違いなく能は、美しい所作、美しい振る舞い、そして美しい立ち居を意識しています。ただ無防備に立つのではなく、からだの中心、私は軸と呼んでいますが、そこを意識することが肝心です。
これまで能楽師として、当たり前に歩き、立ち、舞ってきました。この“当たり前”ほど難解なものはありません。今回の講座では、能のメカニズムの難解な神髄を解読し、みなさんにカマエ、ハコビなどの基本姿勢や、舞にチャレンジしていただきます。能の独特な表現方法に興味がおありの方は、必ずご参加ください。

講 師:山中 迓晶(能楽師、観世流シテ方、梅若会)
日 時:2018年9月9日(日)13:00~17:00、9月15日(土)13:00~17:00(2回通し)
定 員:30名
会 場:能-BOX

【山中 迓晶】
仙台市在住。二歳で仕舞『老松』にて初舞台。五十六世梅若六郎、並びに父山中雷三に師事。
京都造形大学の非常勤講師を務めた後、1996年梅若玄祥六郎家に入門。現在、能の愛好家を育てる「緑蘭会」主宰。
能の舞台への出演以外にも、わかりやすく能を紹介する活動に力を入れている。幼稚園から社会人まで、それぞれに向けたレクチャーも好評を博し、能を未来につなぐ、橋渡しとなっている。
既存の能楽にとらわれない自由な発想と行動力で幅広く活躍し、現代における能の可能性を模索している。
2003年シテ方観世流準職分、2014年より宮城教育大学非常勤講師、2014年日本能楽会会員(重要無形文化財総合指定)。
1988年『猩々乱』、2007年『道成寺』、2013年『翁』。

2 対象者
初心者からどなたでもご参加いただけます。 *18歳未満は保護者の同意が必要です。

3 受講料
VOL.1~4通し申込み 8,000円(学生6,000円)   各回の場合は講座ごと 3,000円(学生2,000円)

4 お問い合わせ
せんだい演劇工房10-BOX
〒984-0015仙台市若林区卸町2-12-9 
Tel022-782-7510 Fax022-235-8610
E-mail contact@gekito.jp

主催 公益財団法人仙台市市民文化事業団・仙台市
共催 みやぎ県民文化創造の祭典実行委員会(芸術銀河2018)
企画・制作 せんだい演劇工房10-BOX